3/15/2010

鏡 : Mirror















「 ミラー・ニューロン 」という細胞がある。


脳の中の鏡、という意味である。
他人の行為を、あたかも自分の行為のように映し出す
特性を持った神経細胞のこと。
時々、脳科学の話で飛び交っている。


この細胞は、人間のコミュニケーションに大きく関係しているそうで
そばにいる人が感動して胸がいっぱいになっていると
自分も自然に感極まり、胸が熱くなってくるとか、


一方、落ち着きがなく、怒りあらわに荒々しい人がそばにいると
自分の気持ちもわけもなく苛立ってくる、というように
他人の姿を映したミラー・ニューロンの活動は留まること知らず
互いに共感し、影響し合う脳の大きな特徴の一つである。


人は、ひとりでは生きていけないこの社会構造も心理世界もフォーカスしてみると
自分を映す鏡が他人を通して反映され
他人の心に映った自分の姿を通して、自分自身の本性を知ることができる。
ならば、
人との関係性を通して、さらに自分の個性を磨くこともできるのでは?


また、他人にとっては自分が鏡としての存在になるわけだから
できれば、互いに向上できるよう
自分が最高最善のミラー投影を演出すればよい。


つまり、
イライラした友人のそばで、しっかりにっこり笑い返せばいいのだ。^ ^
そして、言おう。
「 だいじょうぶだよ。 」


穏やかで、明るいイマジネーションを持って
自分のイメージを相手に投影し
相手を通じてさらに自分をのびやかに磨いてゆくのだ。


そうやってミラー・ニューロンの最大最善の効果が表れることになるのだろう。
さらにいうと、
いつも元気はつらつ、好奇心旺盛な人の近くにいるのも
このミラー・ニューロンを活性化させるらしい。


「 あの人のそばにいると、何だかホッとする、元気が出てくる。 」
そして、いつの間にかネガが消えて、どうして悩んでいたのかさえ忘れてストレス解消、いざ帰宅。
こういった経験は非常に多いと思う。
落ちこんだ友人を励ますには、自分の度量、キャパが問われそうだが、
元気はつらつな友人のそばにいた方が何倍も楽な感じがする。


まずはどちらも、意識して確認してみよう
脳の回路が予想以上に成長すること、間違いない。^ ^


最後に
親子の関係性の中でよくいわれていること。
「 現在の息子(娘)の心情は、過去のあなたの心情である 」と。



心情、投影の連鎖。
親子は互いに映し出し、反映し合っている。


身に覚えもあり、ドキッとする内容でもあるが
それを思えば、
やることは自ずと決まってくるのではないだろうか。



3/02/2010

Vancouver 2010




2010 バンクーバーオリンピック。


フィギュアで注目されたキム・ヨナと浅田真央。
美を昇華させるすばらしい演技だった。


キム・ヨナはなめらかで華麗な演技を
浅田真央はラフマニノフの重厚感ある「鐘」を表現した。


終了直後、浅田真央のことばから二人の差が歴然としている理由が解った。
涙をこらえ、がんばってインタビューに応えていた。


「 考えてしまって.... 」


今回二人を見ながら、内面表現に目を向けていた。
キム・ヨナが滑り始めてすぐに、自分らしい滑りを目指して
内面から確実に大きく成長したのだと驚いた。
以前、精神面ではとても繊細で、内気な少女が、
カナダ留学を経て、
陽気で明るい自分らしさと自信を取り戻したと伝えられていた。
2009年の結果が物語る。


欧米では特に、マインドトレーニングに力を入れるというが、
彼女も洩れずにトレーニングを重ねたのだろう。


おわかりだろうか。
全身全霊魂を向けて集中し打ち込む時には


「 無 」になる

「 無我の境地 」になれる

そして、最終局面では「 考えてはいけない 」


芸術も音楽もスポーツも
全て同じであろう、と思う。
実際に体験してみないと解らない世界ではある。


日頃の厳しいトレーニングを積み、
自己を高めて行くプロセスで徐々に昇華していくもの。


「 無 」を目指してその境地に達するものでもない。


到達点は、技術の向上ではなく
トータルで見る人間的昇華だ。


芸術も然り。
日々自分と向き合い、自分が何者であるかを問い、
みな意識的に歩いている。
目を見開いて進み、目的地へ到達する道筋さえ知っている。


わたしはわたしらしく、
いまを生きる、その姿勢がすべてを昇華させていくのだと思う。


すべては内面から充実する。
すべては内面から表れる。
魂はわたしであり、それを経験しようと努めているから
望むようなありかたをすればいい。


現在、巷でよく見かける成功論、自己啓発、問題解決論も
すべて内面から。


決して、自分らしさから遠ざかってはいけない。
与えられた使命は気づいているはずだ。


全ての体験と感動を生み出すために
崇高な輪の中に自ら入って
ほんとうの自分になればいい。


人生は冒険で創造的なのだから。


浅田真央、次に期待しましょう。
がんばれ!


-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
2010 遅ればせながらのブログ。。。
今年は私にとって冒険の年です。
どうぞよろしく。