4/04/2008

John Lennon Museum - Yes -






先日仕事の帰りに新都心に降り、
ジョン・レノン・ミュージアム(John Lennon Museum)に立ち寄った。


ジョン・レノンは、昔からミュージシャンとしての一ファンというより
アーティスト、オノ・ヨーコとの関係性に対して何か強く魅かれるものがあった。


オノ・ヨーコは、当時アヴァンギャルド・フルクサス(Fluxus) の活動に参加し
ユニークなスタイルでロンドン、ニューヨークで展覧会を行っていたアーティストである。


ニューヨークでは、観客が彼女の衣装をはさみで切り取るパフォーマンス
「カット・ピース」や、言葉による作品「グレープフルーツ」などを発表した。
ロンドンのインディカ・ギャラリーでの彼女の個展の開催前日に訪れたレノンは、
梯子を昇った上に下げられた虫眼鏡で、天井に書かれた「 YES 」の文字を読む
という作品に惹かれたらしい。


ライトアップされた天井をのぞき込むとそこに... 「 YES 」。
表現したいもののスピリットに共感したのだろう。
それが 「 YES 」 でよかったといっている。
同じ作品がこのミュージアムにもあった。


1960年代は、アートのアヴァンギャルド(前衛芸術)全盛期。
ネオ・ダダ、コンセプチュアル・アートなどアーティストが反芸術性をも求め
多種多様な作品を発表している。
それぞれの生き方が表現性の垣根を取り外し、
新たな芸術共同体を生み、
新たなアートを夢想し、
創作活動に没頭でき、
自由に作品を発表できる土壌を整えた時代だった。


また、この時期の印象深いアーティストに
フルクサスメンバーの作曲家、ジョン・ケージがいる。
ご存知だろうか。


何をやっても、あるいは何もやらなくても良い
「4分33秒第二番(別名または原題は0分00秒)」は有名な作品だ。


実は、昔大阪にいた頃、
フルクサスのメンバーとコラボレーションしていた舞踊集団、
マース・カニングハム(contemporary dancers)とともに
活動、演出していた小杉氏と逢ったことがある。
彼は、ジョン・ケージのスピリットを受け継ぎ精力的に活動していた。
N.Yを拠点にし、
その後ある知人が彼のアシスタントを始めたと風の噂が流れてきた。
実験音楽を主流に活動を行い、
現代アートの渦のなかでツアーをともにし、
世界中を回っていた。
いまどこでどうしているだろうか。


ミュージアムを後にして
足早に過ぎていく時代の波とゆるやかな風を感じた。